オンニャ
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真夏の8月21日午前1時頃、都馬と城址を散歩しているとき、都馬が急にリードを引っ張り出した。少し行くと、子猫の鳴き声が聞こえた。まっ暗闇の中探し回ると、石垣の上で黒猫の子が鳴いているのが朧気ながら見えた。その石垣の向こうは水を湛えたお堀だったので、落ちたら危ないと思い、辛抱強く待って子猫を捕まえた。フーッ、フーッと威嚇していたが、都馬の糞入れを入れてあるバッグの中に入れた。まだ片手の手のひらに乗る程の子猫だった。
翌日、動物病院に連れて行って身体検査をした。検便をすると、毛と砂しかない便だった。余程食べていなかったのだろう。ブドウ糖をシリンジで飲ませるように獣医に言われ、家に帰った。他の猫どもの餌にまで手を出し、奪い取るように食べる、食べる。本当に食べ物にありつけなかったのだと、納得した。よく今まで生きていたものだと思った。
もし見つけることがなければ飢え死にしていたかも知れない。だから、幸運という意味のフィンランド語から、0nnea(オンニャ)と名付けた。
半年ぐらいの間は、他の猫の餌にまで手を出していたが、もう食べ物の心配をしなくても良いとわかると、大人しく順番を待つようになった。
性成熟してからは、ラッキーにマウンティングするようになった。ラッキーを妊娠させたので、動物病院で去勢手術を行った。それでも未だにラッキーにマウンティングしている。
ももとは相性が悪くいつもももに威嚇されているが、それに構わず追いかけっこをしている。
やはり、黒猫だけに人懐っこく、私の足の周りにいつもいて、暗いところではよく私に蹴飛ばされている。それでも蒲団に入ると、足の方から蒲団の中に潜り込んできて、私の足の間で寝ている。ラッキーは鳴き声と行動で甘えているのがわかるが、オンニャは口には出さずに行動で甘えている。
グレイ以来の雄猫なので、尿路感染症にならないよう、ずっと病気をしないで欲しい。